COLUMN
コラム
物流関連2法改正で
何が変わる?
運送事業者・荷主が今すぐやるべきこと
2025年4月、物流業界に大きな転換点が訪れました。「物流総合効率化法」と「貨物自動車運送事業法」の 2法が改正され、運送事業者だけでなくすべての荷主に新たな義務が課されています。 特に重要なのは、全荷主との契約書の巻き直しが必須になったこと。 本コラムでは改正の全体像と、事業者が具体的に何をすべきかを解説します。
新生物流が特にお伝えしたい3つのこと
アナログ管理では限界
業務記録の対象が全車両に拡大。紙やExcelでの管理では到底対応できません。システム化は待ったなしです。
全荷主と契約書の巻き直しが必須
運送契約時の書面交付が義務化。すべての荷主と、運送役務・荷役作業・費用を明記した契約書を締結し直す必要があります。
附帯作業料と燃料サーチャージを必ず契約に
荷役作業の内容と対価、燃料サーチャージ等の特別費用を契約書に明記することが法的に求められます。曖昧なままにしないでください。
BACKGROUND
なぜ法改正が行われたのか
2030
年には約34%の貨物が運べなくなる
ドライバーの時間外労働上限規制(年960時間)により、深刻な輸送力不足が予測されています。
125h
年間労働時間の削減目標
荷待ち時間・荷役時間の短縮により、ドライバーの年間労働時間を125時間削減することが目標です。
この危機に対応するため、2024年5月に「物流総合効率化法」と「貨物自動車運送事業法」の2法が改正され、 2025年4月から段階的に施行されています。運送事業者だけでなく、荷主にも法的な義務が課される、業界の構造改革を狙った包括的な改正です。
TWO LAWS
物流関連2法とは
物流総合効率化法
流通業務総合効率化法
主に荷主向けの法律。荷待ち・荷役時間の短縮、 積載率向上、モーダルシフトなどの物流効率化に取り組む義務を課す。
▶積載率向上(目標: 44%→50%)
▶荷待ち時間1時間以内
▶物流統括管理者(CLO)の選任
▶中長期計画の策定・報告
貨物自動車運送事業法
トラック法
主に運送事業者向けの法律。運送契約の書面化、 業務記録の拡大、多重下請けの規制など、適正な事業運営を求める。
▶運送契約の書面交付義務
▶業務記録の全車両拡大
▶実運送体制管理簿の作成
▶再委託の規制強化
全荷主との契約書の巻き直しが必須です
改正された貨物自動車運送事業法により、すべての運送契約締結時に 以下の内容を記載した書面(電磁的記録も可)の交付が義務化されました。 既存の契約書がこれらを満たしていない場合、巻き直しが必要です。
運送役務の内容と対価
どこからどこへ、何を、いくらで運ぶのかを明記
荷役作業・附帯業務の内容と対価
積込み・荷卸し・検品・仕分け等の作業内容と料金を個別に明記
燃料サーチャージ等の特別費用
燃料費変動に応じた追加費用の算定方法と適用条件を明記
有料道路利用料の負担区分
高速道路料金をどちらが負担するかを明確に
支払方法・支払期日
支払条件を書面で確定
MUST INCLUDE
附帯作業料と燃料サーチャージの明記を
新生物流では、すべてのお客様に対し、契約書に附帯作業料と燃料サーチャージを明記することを強くおすすめしています。 法改正により、これらを曖昧なままにしておくことは法的リスクを伴います。
附帯作業料
積込み・荷卸し・検品・仕分け・ラベル貼付・パレット積替え・養生など、 運送に付随する作業の料金を個別に明記します。
▶積込(機械/手作業): 車格別料金
▶荷卸(機械/手作業): 車格別料金
▶フォークリフト作業: 30分/1時間単位
▶パレット積替・養生: 1回あたり
燃料サーチャージ
軽油価格の変動に応じて運賃に加算する仕組みです。基準価格、変動幅、改定時期、 算定方法を契約書に明記することで、価格転嫁を適正に行えます。
▶基準価格: 軽油 100.0円/L
▶変動幅: 5.0円/L刻みで改定
▶改定時期: 毎月1日
▶算定方法: 走行距離÷燃費×上昇額
WHY DX?
もうアナログ管理では限界です
業務記録の対象が全車両に拡大し、契約書面の交付義務も強化されました。 紙やExcelでの管理では、法令遵守と業務効率化の両立は不可能です。
業務記録
全車両の集荷・積込・荷卸の時刻を手書きで記録?
デジタル日報で自動記録
契約書管理
全荷主分の契約書をファイリングして管理?
電子契約で一元管理
燃料サーチャージ
毎月の軽油価格チェックと手計算?
システムで自動算出・通知
実運送体制管理簿
再委託先の情報を手書きで記録・保管?
管理システムで自動生成
TIMELINE
施行スケジュール
第一段階:義務化開始
第二段階:特定事業者への追加義務
特定事業者の条件(いずれかに該当)
PENALTIES
違反した場合の罰則
義務違反時
運送利用管理規程の不提出、中長期計画の未提出など、明示された義務に違反した場合は最大50〜100万円の罰金が科されます。
努力義務違反時
直接的な罰則はないものの、改善命令・勧告、行政指導の強化、 指定取り消しや業務停止命令の対象になる可能性があります。
荷主への制裁
トラック・物流Gメンによる是正指導が実施されます。悪質な場合は社名公表となります。
契約書の対応でお困りではありませんか?
新生物流では、法改正に対応した契約書のひな型作成、附帯作業料・燃料サーチャージの 料金設計、業務記録のシステム化まで、トータルでご相談をお受けしています。 何かご質問がありましたら、お気軽にどうぞ。
REFERENCES


