COLUMN
コラム
燃料サーチャージ、もう先送りできない — 物流改正法の契約巻き直しで今やるしかない
イラン情勢によるホルムズ海峡危機で燃料価格が急騰する中、2024年物流改正法の契約巻き直しは燃料サーチャージ導入の千載一遇のチャンス。標準的運賃の収受状況に応じた基準値の選び方と、適正化2法への対応も含めて解説。
2026年3月27日、国土交通大臣・中小企業庁長官・公正取引委員会委員長の3者連名で、燃料サーチャージ制の導入を求める異例の要請が発出されました。
中東情勢の悪化で軽油価格は高騰し、タンクローリー販売の停止・制限まで起きています。
数字で見る現状
| 指標 | 数値 | |------|------| | 全国平均軽油価格(2026年3月) | 159円/L(補助金込み) | | 補助金なしの参考水準 | 224円/L | | 標準的運賃の燃料基準値 | 120円/L | | トラック運送業の燃料費転嫁率 | 34.7%(全業種中最下位) |
帝国データバンクの試算では、燃料費が3割上昇した場合、運輸業の営業利益の8割が消失し、4社に1社が赤字転落するとされています。
なぜ今がチャンスなのか
物流改正法により、すべての運送契約で書面交付が義務化されました。荷主も契約条件を見直す必要があり、交渉のテーブルに着かざるを得ない状況です。
当社は、この契約巻き直しのタイミングで燃料サーチャージ条項を必ず盛り込むことを強くお勧めします。
理由は3つです。
- 荷主にも契約見直しの義務がある — 書面交付義務化で、双方が契約条件を整理し直す必要がある
- 燃料サーチャージは別項目として明記できる — 標準的運賃の告示で、運賃本体とは別建ての仕組みが用意されている
- 拒否すれば法令違反のリスク — 協議なく運賃据え置きは独占禁止法・下請取引法違反のおそれがあり、勧告対象になる
契約書に入れるべき項目
| 項目 | 内容 | |------|------| | 基準燃料価格 | 契約時点の軽油価格(例:120円/L) | | 適用条件 | 基準価格から一定幅以上変動した場合に発動 | | 計算方法 | サーチャージ額の算出式 | | 見直し頻度 | 月次 or 四半期 | | 参照価格 | 資源エネルギー庁の公表データなど |
「発動条件」「計算方法」「参照データ」を契約時点で合意しておけば、価格変動のたびに交渉し直す必要がなくなります。
まとめ
「燃料が上がったから値上げしたい」では交渉が難しくても、「法律が変わったから契約を見直したい」なら話は別です。
物流改正法の契約巻き直しは、燃料サーチャージを導入する最大のチャンスです。このタイミングを逃さないでください。
当社では、物流改正法への対応支援・契約書の整備に関するご相談を承っております。
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